

獣医師になりキャリアが7-8年を迎えた頃、当時最先端の治療、「活性化自己リンパ球療法」を担当することになりました。
体の中にいるガンと戦う細胞を血液から取り出し、大量に増やして点滴で体に戻してあげるという治療です。
自分の細胞を増やして点滴するので、副作用もほとんど無く、ガンの治療としては革新的なものでした。
しかし周囲の期待とは裏腹に、末期がんの動物では、ガンと戦う細胞がなかなか増えない。
ガンと戦う細胞が目に見えて弱っている…。なぜ?
免疫増強剤、サプリメントなどなど、リンパ球が増えると言われるものを探す中で出会ったのが「漢方薬」でした。
それだけではなく、弱って痩せていた犬に食欲が戻り、横たわっていた体を起こして散歩をおねだり。
ガンという病気が、癌が存在することだけが問題なわけではない。
ガンと戦う細胞が弱っている。
ガンの芽を摘む免疫を担当する細胞が弱っている
。
ガンをやっつけるだけでなく、弱った細胞、免疫を元気にする必要がある。
弱った体を元気に出来る漢方治療。
これが私と漢方薬との出会いであり、東洋医学を本気で勉強する転機となりました。